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猫の安楽死と殺処分

インターネットで「猫 飼えなくなった」と検索すると、関連するキーワードとして「飼えなくなった猫 安楽死」というワードが出てきます。

安楽死とは、本来病気などによる苦しみから痛みや苦しみを伴わない方法で解放することを指します。

殺処分と混同している方がいらっしゃいますが、しっかりと区別するべきです。

安楽死と殺処分について簡単にまとめました。

猫の安楽死について考える

安楽死と殺処分の違いやタイミング、方法や費用などについて紹介いたします。

1つの判断材料になれば幸いです。

安楽死と殺処分の違い

安楽死を殺処分と同じように考える方もいらっしゃいます。

結果だけを見れば「死」という部分は同じかもしれませんが、そこまでの過程に違いがあります。

安楽死

安楽死とは、苦痛を与えることなく死を迎えさせることです。

一般的に、終末期患者に対して医療上の処遇を指します。 周りの人間の利益ではなく、本人のために行うものが安楽死であり、それには苦痛を伴わないように配慮がされます。

安楽死については、「積極的安楽死」「消極的安楽死」や「尊厳死」といった細かな事柄も重要になりますが、それはまたの機会にお伝えいたします。

殺処分

殺処分とは、人間に危害を加える恐れがある動物や不要になった動物を殺すことを言います。

基本的に殺処分は、人間の利益を尊重するものです。

※生態系を守るために外来種を捕獲処分することも殺処分となります。

高濃度の二酸化炭素によって窒息死させる方法が一般的であり、その後は速やかに焼却されます。

殺処分をゼロに

ねこほーむでは、活動理念のひとつに殺処分をゼロにしたいというものがあります。

未だに、人間の都合によって飼えなくなったからといって、保健所に持ち込んで殺処分をしてもらおうとする飼い主がいます。

これは許されざる行為であり、絶たなくてはなりません。

これを無くすために、我々は活動をしているのです。

安楽死をするにあたって

安楽死のタイミングや費用について紹介いたします。

とは言え、どちらも明確なものはありません。

タイミング

安楽死の絶対的なタイミングは存在し得ないと思います。

言葉を用いての意思疎通を図ることが出来ない動物の苦痛を人間がどう評価するのか、それにはいくつかの評価基準が考えられており、それらを参考にすることによってある程度客観的に考えることが出来るようになります。

評価基準のリスク

評価基準のなかには、人間に対する医学的なものを動物に当てはめるだけのことであり、明確な意思疎通がはかれない動物では本当の意思が尊重されているかは分からないという面もあります。

ヨロヨロ歩く姿を見て、頑張って生きていると感じる方もいれば、辛そうだと感じる方もいる。

同じ事象を見て感じ方が違うという事は、評価も違うということであり、その評価ひとつで生死が決まってしまう。

相手が動物なだけに、慎重な見極めが大事です。

費用

安楽死の費用をはじめから設定していない病院の方が多く、病院や飼い主の状況によって変わります。

猫の場合では、1万円から2万円の前後のところが多いようですが、それよりも高額になる場合もありえます。

実際にいくらかかるのかは、行く病院へ直接聞いてみて下さい。

最後に

安楽死は、決して人間の都合によって決定されることなく、猫のことを一番に考えて行わないといけません。

「逃れられない苦痛からの解放」が安楽死の目的であり、「飼えないから」「凶暴だから」という理由は理由になっていません。

それは殺処分です。

そして、人間の身勝手な殺処分などあってはなりません。

安楽死を考えている方は、それが本当に猫のためなのか?自分の都合ではないか?今一度考えていただきたいと思います。

人間であっても動物であっても、それぞれに「生」があり、全てが尊重されるべきです。

本来は、他者が決めることが出来るものではないと思いますが、自身で決定出来ない場合には他者がしっかりと見極めて導いてあげる必要があると思います。

どちらにせよ安易に決めるのではなく、命の重さを理解して行動して下さい。

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